毎月30日は「味噌の日」です。
三十日が【みそか】と読まれることから、全国味噌工業協同組合連合会が毎月30日を「味噌の日」と定めました。酢重正之商店では、旬の食材を使った味噌汁を毎月30日にご紹介しています。
今月は、コロナ禍から見直されているサバの水煮缶と旬のたけのこを使った味噌汁と副菜を、酢重のレシピ開発担当の女将がご紹介いたします。
北信州の郷土料理「サバの水煮と筍の味噌汁」
はじめてこの味噌汁と出会ったのは5年程前、長野県千曲市にお住まいの81歳になるお婆様のお宅でご馳走になったときです。
年間に100種類もの発酵食や保存食、缶詰をお造りになる方で、その時に地元で自生する根曲がり竹(一般に細たけのこと呼ばれているもの)を缶詰にして保存していたものと、サバの水煮缶を合わせた味噌汁をいただきました。
海のない長野県は海産物を保存する知恵が素晴らしく、料理の仕方も個性的でその美味しさといったら!
それからは、旬のたけのこの時期にはサバの水煮缶の味噌汁は欠かせなくなりました。長寿日本一の長野県の郷土料理、ぜひお試しください。
「甘大豆味噌」は、糀粒も特徴の甘口の味噌です。上品な甘さですので、旬の野菜だけの味噌汁や煮物の他、そのまま野菜につけると野菜の甘みをしっかり感じます。
家族をつなぐ「サバの水煮と筍の中華風あんかけ丼」
私は小さく生まれたこともあり、骨が弱くカルシウムの少ない体質でした。
それなのに魚は鮭だけしか食べないという幼少時代、母がなんとかしたいと考えたのが栄養豊富、カルシムがそのまま取ることのできる、サバの水煮缶を使ったトロトロのあんかけでした。
食が細い上に好き嫌いが多かったのに、その美味しさは一生もの。今では母から子へ、孫からひ孫までも続いています。
孫は、まるで母へのお返しのように介護食にトロトロあんかけを作り、食べさせ、自分の子の離乳食にもなりました。
今回は、旬のたけのこと新人参を合わせて中華風にアレンジ。お役立ていただけましたら幸いです。